〜薄明り〜
八王子千人同心、山岡軍八郎は夢を------見ていた。
否。魘されて、いたのかもしれない。
軍八郎には弟がいる。
幼い頃、貧窮故に里子に出され、長じてから再会した。
両親亡き今、天にも地にもただ一人の肉親だ。
だから愛しい。
そう思う。
ならば何故。
こんな--------無体を?
兄上。何を・・・!
逃げようとする身体を捕まえて、組み伏せる
裕福な商家で育ち、苦労を知らぬ身体を押さえ込む事など容易い
何をなさるのです?
圧し掛かる軍八郎の身体を押し返そうとする手を掴み、畳に押さえ付け
筆より重い物を持った事が無いような手を封じる事など、造作も無い
どうされたのです?
着物の襟を寛げ、裾を割り
日がな一日書に親しみ、稀にしか外にでない肌は白い
兄上!
帯を解き、直に肌に指を、舌を、這わす
同じ男の身体とは思えないほどに、甘い
あに・・・うえ!
震える声
お止め・・・くださ・・・い
濡れた頬
い・・・やです
すべてが愛しい
否です!
なのに
「何故だ?百介!何故(なにゆえ)、この兄を拒む!」
こんなにも愛しく想っているのに_____!
・・・兄上
それは兄上だから・・・です
兄上は兄上だから
「兄だから、と」
ならば
「兄で無ければ」
強引に膝を割り
「拙者がそなたの兄で無く、只の男であったら」
ひ・・っ!
有無を言わさず身体を開かせる
「拒みはしないというのか!」
あの御行のように__________!
嬌声というには程遠い、悲鳴が闇を裂いた
軍八郎は目を覚ました。
百介のあげた声が、まだ耳に響いているような錯覚に、自嘲する。
布団の上に起き上がり、両手で顔を撫で上げて、大きく息を吐いた。
「そうか」
百介、と口の中でその名を呼ぶ。
「拙者は、そなたの兄だからな」
それだけは、他の誰にも如何する事も出来ない繋がり。
揺るぎ無いもの。
ふ、ふ、ふ、と。
笑みとも、息とも、つかぬ音が軍八郎の口から漏れる。
「兄として、そなたを・・・」
とても愛しく想うておるぞ
百介、と。
薄明りの差す部屋の中、軍八郎はもう一度、その名を呼んだ。
〜了〜
だから、これは何?(自問)
軍八郎兄上、好きなんだけどな〜・・・アニメも、原作も
もう弟が可愛くて可愛くて仕方がないっ!!ってのが大っぴらでさ
行過ぎた愛情?(行過ぎてンのはオメェーだ←1人ツッコミ)
UPするか悩んだワリに、やっぱり晒し物〜(汗
耐えられなくなったら削除しますだよ
実はもっと事細かに描写〜(きゃあ)だったのを、割愛
そうしないと、論点がずれそうだったので
百介にとって兄は、兄(=尊敬・安心できる・頼れる者)でしか無くて
それ以上でも、それ以下でもないんだろーなぁ・・・と
まず恋愛の対象じゃ無いよな、弟にとっては(・・・いや最近はわかんねーけど)
充分、特別な立場なんだけどねぇ(なぐさめにならねぇよ)
<04,02,08>
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