山岡軍八郎 岡場所居続ノ顛末



なんちゃって(笑)軍兄に緋襦袢着せて見たかっただけ(普通は又さんに着せるだろ〜な)


お話としては・・・

 谷中の岡場所に兄・軍八郎が入り浸っている…そんな噂を聞きつけて落ち込む百介に頼まれて、様子を見に行く又市。
 馴染みの店で、噂どおり軍八郎の姿を見る。
「これはこれはァ。奇妙な処で遭いやすねェ」
「御行殿か。これは、とんだ処を見られたわ」
 いつもと変わりなく快活に笑う軍八郎を、又市は物陰へと引き込む。
「先生が…百介様がえらく心配しておいでですぜィ」
「何?ここに居るのを誰かに見られたか」
 拙いな…という様に軍八郎は眉を顰める。
「大方、貸し本屋あたりでやしょう。それより軍八郎様…」
「ん?」
「これァお役目で?」
「答えられるとお思いか?御行殿」
 にやりと笑う又市に、軍八郎は片目を瞑って見せた。
「それじゃァ先生にはァ、何も心配する事は無ェ…とだけ、言っておきやすか」
「忝い」
 頭を下げる軍八郎を、又市はしげしげと見返した。
「何かな?」
 怪訝そうに問う軍八郎。
「いやァ…如何にも艶っぺェなァ…と思いやしてね」
 緋襦袢がよォくお似合いだァ・・・と若気た笑みを返した。
「戯けた事を」
「いいェえ。そんじょそこらの女なんかより、よっぽど…」

 そそられやすぜィ

 そう耳元で囁いた。
「喜べんな」
「御尤も」
 憮然と応える軍八郎に、又市が肯いた時、ぱたぱたと足音が近付いてきた。
「おや、又さん。こんな処に居たのかェ?探したのよゥ」
「おう。済まねェな」
「こちら…お知り合いだったのかィ?」
「あァあ。奴にとっちゃァ大事なお方よ。粗相の無ェ様にしてくんな」
「そうだったの…」
 
 ―――この女郎の口から、軍八郎が又市の知人と知れ、格段に待遇が良くなるのだった。
 実はどう見ても堅物の武士・軍八郎が居続けている事を、店の者は訝しく思っていた。何か探索のために潜入しているのではないか?と。
 しかし、小悪党・小股潜りの知り合いとなれば、そこはそれ、見掛けほど堅物でも無いのかもしれないと思い直したのだ。


とかゆー話(笑)
実際は、八王子千人同心は将軍直属なんで、市井の事件の探索なんかしないんだけどね〜。
でも何か、特別な事情があって、仕方なく潜入捜査してる…そんな話。






05,08,08
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